看護部の理念
看護部は「患者さん一人ひとりを尊重し、安心と満足が得られる看護の提供」を理念に掲げ、患者さんの気持ちや生活に寄り添う看護をめざしています。安心の基本は安全な医療であり、常に改善を続ける姿勢が重要です。例えばインシデントが発生したら、個人を責めるのではなく分析し、システムや背景や物などに原因が無いか検討し改善します。質の高いケアは看護だけではなく多職種が協働して実現するものですので、当院では新人教育の段階から多職種で学び、連携する風土を育んでいます。さらに、幅広い年代の看護師が無理なく仕事ができるように、多様な働き方を認めているのも当院の特徴です。私生活で子育てや介護をしている看護師は、その事情に合わせて勤務時間や勤務日をフレキシブルに調整して働くことが可能です。
当院では、休職していた看護師の復職支援事業や、看護師という仕事に興味を持つ中高校生の一日看護体験も受け入れており、様々な経験を積むことで一人でも多くの看護師がやりがいを持って働き続けられる病院でありたいと考えています。
当院では、休職していた看護師の復職支援事業や、看護師という仕事に興味を持つ中高校生の一日看護体験も受け入れており、様々な経験を積むことで一人でも多くの看護師がやりがいを持って働き続けられる病院でありたいと考えています。
特徴
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- ① 患者さんの回復まで寄り添える、やりがいのある空間
- 当院は一般病床と地域包括ケア病床、回復期リハビリテーション病棟、医療療養病棟を有し、急性期の治療を終えて、回復期や慢性期に入った患者さんを主に受け入れ、ご自宅に戻っていただくための医療を提供する病院です。私たち看護師は患者さんに寄り添い、リハビリのスタッフなど多くの職種と協力して、患者さんが病気から回復し、ご自宅や施設での生活の困らない状態になるまでトータルなケアを提供します。看護師は患者さんやご家族の希望を汲み取って、院内・院外の多職種に伝える連携の中心といえる役割を果たします。
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- ② リウマチやリハビリ、専門分野の強みと多職種連携
- 当院は長年、リウマチの専門医療を提供してきた病院です。リウマチ疾患をお持ちの患者さんが別の急性期疾患に罹った際には、服用する薬の調整などリウマチ疾患への知識も必要となり、当院医師の培ってきた専門性が生かされています。そして、リウマチで手足に障害がある方でも家事や作業ができるようにサポートするリハビリ部門にも、経験豊富な人材がそろっています。患者さんごとに、障害のある部位や状態に応じて、楽な姿勢、枕を入れる位置などは異なります。それを看護部とリハビリ部門が協力し、検討するといったオーダーメードなケアが特徴です。
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- ③ 幅広い年代の看護師が、多様な働き方ができる職場環境
- 看護師の働き方改革にいち早く取り組んできたのも、当院の特徴です。子育て、介護といった家庭の事情などでフルタイム勤務が難しくなった場合、本人の意向に合わせてフレキシブルに勤務体制を変え、時短勤務や週何日だけという要望にも対応しています。本人や家族の病気などで誰かが急に休んでも、部門の壁を越えて応援体制に入り、仲間が助け合う温かい雰囲気があります。
教育体制
新人からベテランまで、学び続けることができる教育研修の体制が整っています。新卒看護師に対しては、1年を通して、座学、実務研修、フォローアップの研修と継続的なカリキュラムを組んでいますが、外部の教育業者による定型的な研修ではなく、中堅・ベテランの看護師が教育委員になり、当院の特徴や自分たちの経験を踏まえて教えていきます。そうすることによって中堅・ベテランの看護師も看護をより深く理解することができるからです。
一方で、看護協会主催の研修会など、院外での研修に参加することを奨励しています。他施設の方々からさまざまな話を聞き、意見交換することで、モチベーションが高まります。また、准看護師から看護師にステップアップしたい方は、当院で働きながら数分の距離にある上板橋看護学校で学べます。
一方で、看護協会主催の研修会など、院外での研修に参加することを奨励しています。他施設の方々からさまざまな話を聞き、意見交換することで、モチベーションが高まります。また、准看護師から看護師にステップアップしたい方は、当院で働きながら数分の距離にある上板橋看護学校で学べます。
外国人看護助手の教育について
当院では外国人の看護助手を多数雇用していますが、言葉の壁を少しでも低くするためにケアの方法を中国語・英語のマニュアルを作成したり、ADL表をイラスト中心とした物としたり、体位を写真で示すなど、誤解なく意思疎通できるコミュニケーションの工夫も重ねています。外国人看護助手には外国人スタッフをサポート役に付け、互いの理解を深めながら職場に溶け込んでもらう支援を行っています。
新卒看護師の研修スケジュール
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- 4~5月:病院内多職種と合同の座学研修
- 当院の新人研修は、看護部、リハビリ部、栄養科、放射線科、検査部などとの合同の座学研修から始まります。各職種から講師が出て仕事を説明し、新人同士も交流して互いの理解を深めます。看護の実務を経験した5月には、お菓子を食べながら楽しく1カ月を振り返るグループワーク。看護の現場で戸惑う新人たちも、グループの共同作業でそれまでの成果を発表することで、少し自信を取り戻してくれることでしょう。
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- 11月:シャドー研修
- 入職して半年以上がたち、ある程度の経験を積んだ新人看護師。シャドー研修は、看護主任か教育委員が丸一日、文字通り背後霊のように新人の後ろで看護の様子を見守ってレポートにまとめ、それをもとに、「あの場面の患者さんへの声掛けは、こうしたほうがよかった」といった指摘やアドバイスを行います。多少の自信を持ち始めた新人たちも、ベテランから見ればまだまだ未熟。本人が気づかなかった問題の修正を図ります。
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- 12月:グループワーク「看護観を語る」
- 「看護観」とは、「患者さんにこのような看護を行いたい」という、自分がめざしている看護、あるいは看護師の理想像のようなものです。当院ではそれぞれの看護師が、何を大切にして看護をするのか、患者さんとどう向き合うのかといった、自分なりの考え方を身に付けることが質の高い看護につながると考えています。新人看護師たちが、そのような思いを互いに語り合い、刺激しあうグループワークを行う予定です。